カミングアウトをしなくても

隠れゲイのmarutoが日々小さなことに挑戦するブログ

人間って不思議だね。一瞬で年をとるんだね。 「ダンス・ダンス・ダンス」より

※本文には村上春樹著「ダンス・ダンス・ダンス」の内容が若干含まれます。

 

突然ですけど僕って年を重ねていくことに漠然とした恐怖感があります。何か10代とか20代って無敵感あるじゃないですか。

 

何か何者にでもなれる、みたいな。

 

でも30代とか40代になるとできることとか、なれるものにも限界ができるし新しいことに挑戦しにくくなるのではないか、って漠然と考えてしまうんですよ(実際はそんなことはないですよね)。

 

そのくせ、何かに挑戦するということをあまりしてこなかったので常に謎の焦りを抱えています

 

そんなことを考えていた時に出会ったのが村上春樹著「ダンス・ダンス・ダンス」にでてくる表題の言葉。この言葉をいうのは容姿端麗、幼少期からみんなの人気者、物語の時間軸では俳優をやっているという非の打ちどころがなく、羨ましい限りの五反田君という主人公の同級生です。なんか前に紹介した人も完璧なスペックでしたね。そう言えば。

 

でも、人間って不思議だよ。一瞬で年をとるんだね。まったくの話。僕は昔は人間というものは一年一年順番に年をとっていくんだと思ってた

 

この発言の原因は奥さんとの別れなんですけど、なんか

 

お金を搾れるだけ搾り取られて追い出される

 

っていう経験を振り返っての発言なんですよね。

不幸な経験で負の感情を抱えてしまうと人は一気に年を取ってしまう、っていうことなんだろうなと思います。たしかに、ショッキングなできごとのあとに一気に老け込んでしまう人って現実の世界にもいますよね。

 

でも逆に考えたとき、負の感情をコントロールして自分の好きなこと・やりたいことに挑戦しているうちは活き活きとしていられるのだと思います。もちろん時間の流れに逆らうことなんてできませんが、塞ぎ込んで切るよりは楽しく活き活きとしている方が元気でいられるいことは容易に想像ができます。

 

だから年を取るのが怖いとか言っている暇が合ったら

 

夢中になれるもの・自分が好きなもの

 

を一つでも多く見つけてものにしていくっていうことが大切だなと本を読んでいて感じました。僕の場合、趣味といえるものも読書しかまだないのでいろんなところに行ってみるとか、いろんな人に出会ってみるとか外に向かっていくようなものが足りないかなーと思いました。

 

この場面だけ見るとザマァって感じで思うんですけど、五反田君の闇はそんなに単純なものではありません五反田君のサイコパスっぷりを知りたい方はぜひ「ダンス・ダンス・ダンス」読んでみてくださいね!

 

ちなみに「ダンス・ダンス・ダンス」は風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」、「羊をめぐる冒険」につづく作品なので、最初から読むことをおすすめします。

 

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)